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公共データベース、文献、および岩手医大で行った研究データから統計学的手法を用い、ヒトがんで高頻度に検出される遺伝子変異を絞り込んだ遺伝子変異に対するdPCRプローブライブラリー、即ちプローブの集合体がOTS-Probesです。このライブラリーは体内腫瘍量の追跡を目的としているので、必ずしも薬剤提案とは関連がない遺伝子も含まれています。たとえばTP53遺伝子は変異があっても薬剤提案とは結び付きませんが、ヒトがんでもっとも頻繁に変異が見つかる遺伝子です。そのため、TP53遺伝子変異に対するdPCRプローブがあればすぐにctDNA検査を行うことができます。OTS-Probesはこれからも定期的にアップデートしていきます。
これらライブラリーに含まれるプローブの多くは、ヒト由来DNAを用いて動作確認およびPCR条件設定が完了しています。また、ほとんどのプローブは同一のPCR条件となるよう設計されています。試薬がお手元に届き次第、複雑な条件設定なしに使用することができるのが、その名の通り「OTS-Probes」の特徴です。
対応可能なデジタルPCRのシステムは以下の通りです。
BIO-Rad社 QX200 Droplet Digital PCR system
Thermo Fisher Scientific社 QuantStudio 3D Digital PCR system
Thermo Fisher Scientific社 QuantStudio Absolute Q Digital PCR system
一部プローブではポジティブコントロールDNAもご用意しておりますので、お問合せください。
OTS-50:高頻度がん由来遺伝子変異トップ50対応プライマー・プローブライブラリー / 2024.10.04 更新
OTS-Genes:遺伝子別研究用プライマー・プローブライブラリー / 2024.10.04 更新
OTS-Organs:臓器別研究用プライマー・プローブライブラリー / 2024.10.04 更新
OTS-Drugs:薬剤別研究用プライマー・プローブライブラリー / 2024.10.04 更新
OTS-1000ex:高頻度がん由来遺伝子変異トップ1000対応プライマー・プローブを含む総合ライブラリー / 2024.10.04 更新
*プライマー・プローブセットは1セットから承ります。
**OTS-1000exは受注生産となります。
OTS-Assayは遺伝子変異の同定・選定・測定の3つの検査から構成されています。ユーザー様の目的およびすでにお持ちのデータにより、必要な検査を単独でまたは組み合わせてご利用いただけます。
組織または治療前血液からDNAを抽出し、遺伝子パネル検査によりがん細胞の遺伝子変異を同定する検査です。どのような遺伝子パネル検査でも対応可能ですが、QD社では、岩手医大ですでに100例以上の実績があるOTS-Scanを推奨しています。
OTS-Scanの結果をもとに、QD社独自のアルゴリズムで追跡可能な遺伝子に優先順位をつけて最大4個まで選定する検査です。OTS-Scan以外の遺伝子パネル検査の結果でも、変異アリル頻度(VAF)が判明していれば選定は可能です。
OTS-Selectで選定された遺伝子変異を対象に、dPCRを用いてctDNA変動を追跡する検査です。治療後のctDNA量の変動について、1%以下のVAFからでも正確に推定することができます。通常用いる追跡対象の変異は1-2種類ですが、臨床情報を正確に反映することを確認しています。
研究の詳細、文献データについてはNishizukaLab(西塚研究室)サイトにてご確認いただけます。